第9回:資産形成のための収支管理術
1年間の収入から、1年間の支出を引くと、いくら残りますか?
その金額が、あなたの資産づくり力をあらわしています。
1,000万円ある人は、10年以内に1億円超えるでしょう。
1万円しか残らない人は、100年たっても100万円ちょっとしかたまらないでしょう。
いくらの資産を何年で作りたいですか?
それから、毎年いくら残るように、生計を計画しないといけないかが決まります。
下記の金融庁のURLから、積立シミュレーションをしてみましょう。
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/moneyplan_sim/index.html
メニューから「何年間積み立てる?」を選んでください。
毎月の積立金額を「10」万円入れてみてください。
想定利回りについて「3」%と入れてください。
実際は、5%以上目指したいですが、計画を立てるときは厳し目に立てておくことをおすすめします。
目標金額を「5,000」万円にしてください。
「計算する」を押すと、27年1ヶ月と出ます。
おそらく、「期間なが!」って思われたんではないでしょうか?
もしくは、「毎月10万円は無理」と感じたかもしれません。
1億円の資産を作ろうと考えたら、その2倍かかるということです。
また、投資を早く始めた方が有利という点に気づいてほしいです。
大卒ですぐ始めたら、50歳ぐらいに、5,000万円達成できます。
40歳で始めたら、65歳の定年に間に合わないです。
定年時に、5,000万円近くあれば十分かもしれません。
しかし、年金の支給時期や支給額が改悪していけば、十分かどうかわかりません。
しかも、物価が現在の2倍になっていたりするリスクもあります。
少なくとも40歳までに投資は始めたいところです。
想定利回りを「20」%にしてみると、11年4ヶ月になります。
早くFIREを達成したい人が、投資詐欺に騙されやすくなります。
https://mcpass.jp/media/article003.html
(参考:お金のコンパス:【世帯・年代別】貯蓄の平均額はいくら?データから見る貯めておきたいお金の目安)
日本人の貯蓄額について調査したデータがあります。
どうやって調査したのだろう?とは感じますが、本当だとしたらとても低く感じます。
毎月10万円貯められるとしたら、30代は1,200万円貯められているはずです。
しかし、調査結果では、中央値が77万円と、月1万円も貯めていない人が多いことがわかります。
それでは、資産づくりはかなり難しいでしょう。
資産を育てていきたい方、投資に興味がある方は、必ず1年間の収支を見直してください。
参考に、収支を改善するための考え方を書きたいと思います。
あくまで個人的な意見ですので、他にも資産づくり系の書籍やサイトがありますので、いろいろ参考にしてください。
支出を減らす(節約)
収支を改善するには、収入を増やして、支出を減らすしかありません。
支出を減らすためにまずすることは、先月までの1年間の支出をすべて項目ごとにリストアップすることです。
そして、投資か消費かに切り分けてください。
投資とは、使ったお金以上になって返ってくる可能性があるお金の使い道です。
資格取得などで、収入アップにつながるなら投資です。
逆に、一時的な自己満足で済んでしまうものは消費です。
収支を改善するためには、いかに消費を小さくするかが重要です。
投資か消費かは、切り分けは難しい場面があります。
ヘルシーな食事は、投資かもしれませんが、高級食材ばかりになって、家計が破綻してしまっていれば問題です。
逆に、食費を削りすぎたために、健康を害して、病気になってしまっては、意味がありません。
友達との交流を大切にしすぎると、交際費、冠婚葬祭費などが膨らんでしまうかもしれません。
逆に、友達づきあいを減らしすぎると、人生楽しめなくなるかもしれません。
投資か消費かを判別する前に、自分自身にとって本当に大切なものを確認する作業が必要です。
食費
食事は、生きていく上で欠かせません。
しかし、生活費を削るというと、食費を削るケースが多いのではないでしょうか?
食費は、バランスが必要です。
外食が増えると、出費が膨らみがちになります。
コーヒー一つとっても、マクドナルドとスターバックスではコストが全然違います。
お菓子やデザートの購入が増えても、出費が膨らみます。
一年間でどれぐらいの食費を使っていますか?
それは妥当ですか?
生活の質を考えたバランスの良い食生活ができているか、見直してみてください。
通信費
パソコン、スマートフォン、インターネットは、生活に欠かせない存在になりました。
そのため、固定費として重く乗りかかります。
毎月の通信費は、どれぐらいかかっていますか?
私は、楽天モバイル一つで家のインターネットを済ませているので、月3千円ちょっとです。
もし、通信費に13,000円以上かけてるとすると、私よりも、年12万円ほど差が出てくることになります。
それが40年間としたら、480万円の差がつきます。
その通信費は、その支出に見合うものですか?
楽天モバイルは、楽天ペイを使いたいときに圏外だったりして、イラっとすることも多いですが(;^_^A
衣類
衣類は、衣食住の一つとして生活に欠かせないものです。
ファッションを楽しむことは大切です。
しかし、ご自身の収入に見合うものになっているかは確認が必要です。
趣味
趣味を持つことは、生活を豊かにする上で大切だと思います。
友達づきあいなども大切です。
私も旅行が好きです。
好きだからといって、毎月海外旅行をしていたら赤字になっているでしょう。
お酒とタバコなどの嗜好品が好きな人は、そうでない人と違って支出が膨らみがちです。
毎月ぎりぎりの生活をしていたら、貯金すらできないでしょう。
「今を楽しめたら将来はお金で苦しんでもかまわない」という考え方であれば問題ないかもしれません。
自動車
若者の車離れなどもあり、都市部の車の保有者は少なくなっているかもしれません。
しかし、地方では車は必須でしょう。
ただし、車の保有も固定費の増加につながります。
ご自身の収入を考慮しながら、燃費の良い車を選ぶことが大切だと思います。
保険
保険は、逆積立投資のようなものです。
保険支払い条件にならないまま、支払い続けていたらどれぐらいの資産になっていたでしょう?
保険は、もしもの時のためです。
そのもしもが発生したときは、入っていて良かったとなりますが、発生しなかったときは大損なのです。
そのため、もしもが発生する確率と毎月の支払額、そのバランスが妥当かしっかり考える必要があります。
特に医療保険や年金型の保険は、本当に必要か要検討です。
日本の健康保険制度は優秀だといわれてますし、年金型は積立投資とどっちが有利なのか確認する必要があります。
保険を否定するものではありません。
ただ、保険も、良い保険、悪い保険があるということです。
住居
住居は、人生三大支出の一つといわれています。
家賃、ローンの支払などがあると思いますが、毎月の投資資金を生む余裕が無いぐらいギリギリの生活になると、将来の蓄えができるかわからなくなります。
持ち家を持っていれば、老後も家賃がかからず安心と思うかもしれませんが、補修費用などの出費が必要になってくるかもしれません。
行動力が衰えてきたとき、さまざまなサービスを使うための費用を残しておかなければならないかもしれません。
教育費
教育費も人生三大支出の一つといわれています。
支出ではありますが、投資ともよべるものだとは感じます。
しかし、それにお金をかけすぎると、将来の資産づくりに失敗するかもしれません。
お子さんの人生は確かに大切ですが、教育費をかければ必ず幸せになるわけでもありません。
難しい問題ではありますが、大きな支出要因ではありますので、しっかりと話し合いながら検討していくことが大切です。
消費を投資に変える意識を持とう
消費は必ず必要となるものです。
ただし、その際、「この消費は、10年後使って良かったと思えているだろうか?」という視点を持ってください。
私自身も、「あんなことにお金使わなかったよかった」と思うようなことがあります。
そのゲームの課金など、夢中になれることがあることは良いと思います。
そのうち、ゲームの中継配信などで収益化することができたら、投資だったといえるかもしれません。
もし、そうでなければ、10年後、そのゲームに使ったお金は、何になっているでしょう?
その額を投資に回していた人と、10年後、20年後、資産づくりに大きな差が生まれることになると思います。
消費をする際は、それが投資になるかどうかの意識を持つようにしてみてください。
収入を増やす
収支を改善するには、収入を増やして、支出を減らすしかありません。
資産づくりは時間がかかります。
そのため、資産ができるまでは、ご自身の収入を増やしていく必要があります。
月10万円投資に回すと考えたとき、節約だけでは限界があるからです。
収入を増やす方法は、限られていると思います。
・現在お勤めの会社で昇進、昇格を目指す
・収入がアップする会社へ転職する
・副業で副収入を得る
どれが良いかは、お勤めの業界、会社、ご自身の価値観などで変わるでしょう。
収入を増やすためには、お金と時間の使い方を見直すことも大切になります。
ぜひご自身にとって良いキャリアアップを目指してください。
間違っても、闇バイトやネットワークビジネスに手を出さないでください。
収入と支出を見直して投資余力を高めよう
資産づくりは時間がかかります。
目標額に早く到達できるかは、毎月の投資額をどれぐらい大きくできるかにかかっています。
下記サイトで積立シミュレーションをしてみてください。
https://www.rakuten-sec.co.jp/web/fund/saving/simulation/
毎月の投資額を増やすためには、収入を増やして、支出を減らすことが欠かせません。
将来の資産づくりのためにも、収入と支出の再確認をしてみてください。
次回は、「初心者のための投資情報の入手方法」について書きます。